マンガン(Mn)の効果効能の解説

マンガン(Mn)


マンガン(元素記号Mn) とは
・マンガンは体内に12~20mg程度存在し、多くの酵素 (MnSOD、乳酸脱水素酵素、アルギニン分解酵素) の構成成分として、糖質・脂質・タンパク質の代謝に関与している。

・マンガン含有酵素であるスーパーオキシドジスムターゼの成分として、抗酸化作用に関与している。

・マンガンは土壌中に含まれるミネラルなので、動物性食品には少なく、お茶、穀類、種実など植物性食品に多く含まれる。



マンガンの摂取基準表
年齢 目安量
(mg/日)
耐容上限量
(mg/日)
男性 女性 男性 女性
0~5月 0.01 0.01
6~11月 0.5 0.5
1~2歳 1.5 1.5
3~5歳 1.5 1.5
6~7歳 2.0 2.0
8~9歳 2.5 2.5
10~11歳 3.0 3.0
12~14歳 4.0 4.0
15~17歳 4.5 3.5
18~29歳 4.0 3.5 11.0 11.0
30~49歳 4.0 3.5 11.0 11.0
50~69歳 4.0 3.5 11.0 11.0
70歳以上 4.0 3.5 11.0 11.0
妊婦 初期 3.5
中期 3.5
末期 3.5
授乳婦 3.5

マンガンの効果効能
・刺激伝達に深く関与している。

・活性酸素を分解する酵素、SODの構成成分で老化を防止する。

・インスリンの生成に関与しているので、血糖値の上昇を抑制し糖尿病を予防する。

・骨の形成を促進。骨粗しょう症の予防。

・カルシウムとの併用で月経前症候群(イライラ、情緒不安定など)の改善。

・生殖機能の低下を予防。


マンガンが多く含まれる食品 100gあたりmg
クローブ/粉 93.00
玉露 71.00
せん茶 55.00
シナモン/粉 41.00
しょうが/粉 28.00
干しずいき、乾 25.00
紅茶 21.00
あおさ/素干し 17.00
あおのり/素干し 13.00
バジル/粉 10.00
種実/まつ/生 9.78
めたで/芽ばえ、生 7.66
種実/はす/成熟、乾 7.54
種実/けし/乾 6.88
タイム/粉 6.67
パセリ/乾 6.63
こしょう/黒、粉 6.34
あゆ/天然、内臓、焼き 6.19
きくらげ/乾 6.18
アマランサス/玄穀 6.14
マンガンが多く含まれる食品 100gあたりmg
えごのり/素干し 5.73
ヘーゼルナッツフライ味付 5.24
しょうが/根茎、生 5.01
いたやがい/養殖、生 4.90
不断草/葉、ゆで 4.85
カレー粉 4.84
葉しょうが/根茎、生 4.73
玉露/浸出液 4.60
大豆/凍り豆腐 4.50
こしょう/白、粉 4.45
蟹/がん漬 4.43
種実/かぼちゃ/いり味付 4.39
種実/ペカン/フライ味付 4.37
小麦/輸入/硬質 4.09
小麦/強力粉/全粒粉 4.02
干しえび 3.93
小麦/国産/普通 3.90
小麦/輸入/軟質 3.79
あまのり/焼きのり 3.72
不断草/葉、生 3.60
マンガンが多く含まれる食品 100gあたりmg
しょうが/おろし 3.58
くるみ/いり 3.44
干しぜんまい/干し若芽、乾 3.34
日本ぐり/生 3.27
角寒天 3.19
えごま/乾 3.09
あゆ/天然、内臓、生 3.03
セージ/粉 2.85
バターピーナッツ 2.81
種実/しい/生 2.72
つるあずき/全粒、乾 2.70
ナツメグ/粉 2.68
小麦たんぱく/粉末状 2.67
アーモンド/乾 2.63
かや/いり 2.62
粒状大豆たんぱく 2.61
大豆/全粒/ブラジル産、乾 2.54
ごま/いり 2.52
あまのり/ほしのり 2.51
そば粉/表層粉 2.42

マンガンの不足
・骨の発育不良。

・皮膚炎。

・脂質代謝異常。

・血糖値の上昇。

・精力の減退。

*マンガンは、食品に広く分布しているので通常の食生活で不足する心配はまずない。

マンガンの過剰摂取
・中枢神経系障害、脳障害、精神病。

・パーキンソン病様症状。

・血中コレステロールの上昇。

・生殖系や免疫系の機能不全。

*穀類、豆類、木の実などを中心とした食生活は、成人の耐容上限量の11mg/日程度に達するといわれている。また、ベジタリアンの食事では最大13~20 mg/日程度に達すると推定される。