アーモンドの栄養素と効果効能の解説

アーモンド



どんなもの?
アーモンド(almond)は、西南アジア原産のバラ科モモ属の落葉高木。紀元前1700年頃にパレスチナ地方で栽培され始め、その後ギリシャやローマに伝わりました。日本へは江戸時代に南蛮船でポルトガル人が持ち込んだのが最初といわれています。現在、全世界のアーモンド生産量の80%がカリフォルニア産です。

アーモンドはスイート種の甘扁桃(かんへんとう)とビター種の苦扁桃(くへんとう)の二系統があり、食用にされるのはスイート種です。ビター種は鎮咳・鎮痙などの薬用、着香料、オイルなどに用いられていますが、食用としての輸入は禁止されています。ちなみにビターアーモンドには青酸配糖体の「アミグダリン」が含まれるので多量に食べると青酸中毒を起こしますが、私たちが食べているスイートアーモンドには「アミグダリン」は含まれていないので心配ありません。
アーモンド

カロリーは100gあたり・・・(乾)598kcal

主な成分としては、脂質、タンパク質、炭水化物、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ナイアシン、パントテン酸)、ビタミンD、ビタミンE、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、リン、鉄、銅、亜鉛、食物繊維などを含みます。

アーモンドは、桃、杏、梅などの近縁植物ですが、果肉は食べずに下図の仁(じん)の部分を食べます。
図解-アーモンド(果肉、殻、仁)
アーモンドは約54%が脂質なので高カロリーな食材ですが、脂質を構成する脂肪酸はオリーブなどど同じ一価不飽和脂肪酸のオレイン酸が全体の67%を占めるので体に良い脂です。オレイン酸にはLDL(悪玉)コレステロールを下げる作用があり、動脈硬化の予防、高血圧の予防、心疾患の予防などに効果があります。また、タンパク質も豊富でアルギニンが豊富に含まれています。アルギニンには成長ホルモンの分泌を促進する作用、免疫力を向上させ感染症を予防する効果、狭心症、うっ血性心疾患、末梢血管疾患、勃起不全などに対しても有効性が示されています。

ビタミン類ではビタミンB2ビタミンEが豊富です。ビタミンB2 (リボフラビン)は、皮膚や粘膜の健康を維持し、脂質の代謝を促進する作用があるので、ダイエットの補助などにも利用されているビタミンです。アーモンドは脂質が多いですが、ビタミンB2も多いので理にかなっています。ビタミンEには、生体膜や血中リポタンパク質に含まれる不飽和脂肪酸の酸化を防ぎ細胞の老化を予防する効果、血行促進作用、生殖機能の維持、アルツハイマー病の認知機能の低下を抑制する効果も報告されています。

ミネラル類ではカリウムマグネシウム亜鉛が豊富です。カリウムは体内の余分なナトリウム(塩分)を尿とともに排泄することで高血圧を予防する効果があります。マグネシウムには、カルシウムの骨からの溶出を防ぐなど骨の代謝を正常に維持する作用や、便秘薬の成分に使われるなど便秘の予防改善効果も認められています。鉄は貧血の予防や肝臓の解毒作用。亜鉛は皮膚や粘膜の健康維持を助け、味覚を正常に保つ作用があります。

また、アーモンドは不溶性食物繊維も100gあたり9.6gと豊富です。不溶性食物繊維は大腸で水分を吸収して便のかさを増やし、腸壁を刺激して蠕動運動を促すので、便秘の予防改善につながります。また、便が腸内の有害物質を外へ追い出す働きが水溶性食物繊維より強いので、大腸がんの予防にも有効です。

効果効能
疲労回復、滋養強壮、老化防止、動脈硬化の予防、高血圧の予防、貧血の予防、血行促進、骨粗しょう症の予防、便秘の予防改善、大腸がんの予防。


注意点
体に良いとは言っても高カロリーなので食べ過ぎには注意。

アーモンド(乾)100gあたりの栄養成分表
水分 タンパク質 脂質 炭水化物 灰分 廃棄率
4.6g 18.6g 54.2g 19.7g 2.9g 0%
ビタミンA B1 B2 B6 B12 ナイアシン
レチノール βカロテン 0.24mg 0.92mg 0.10mg 0μg 3.5mg
0μg 0μg
葉酸 パントテン ビオチン C D
63μg 0.66mg 0μg 0mg 0μg
E K ナトリウム カリウム カルシウム
α β γ δ 0μg 4mg 770mg 230mg
31.0mg 0.4mg 0.7mg 0mg
Mg リン 亜鉛 マンガン ヨウ素
310mg 500mg 4.7mg 4.0mg 1.35mg 2.63mg 0μg
セレン クロム モリブデン 食物繊維 脂肪酸 コレステロール
0μg 0μg 0μg 水溶性 不溶性 飽和 一価 多価 0mg
0.8g 9.6g 4.13g 35.16g 12.68g