アユ(鮎)の栄養素と効果効能の解説

アユ(鮎)




どんなもの?
アユは、キュウリウオ目キュウリウオ科アユ属の淡水魚。天然物のアユは貴重で、市場に出回るものはほとんど養殖物です。旬は6月~9月。
アユ(鮎)
カロリーは100gあたり・・・(天然、生)100kcal、(天然、焼き)177kcal、(養殖、生)152kcal、(養殖、焼き)241kcal。(天然、内臓、焼き)194kcal、(養殖、内臓、焼き)558kcal

成分としては、ビタミンA(レチノール)、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ナイアシン、パントテン酸)、ビタミンC、ビタミンE、カルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、リン、鉄、亜鉛などを含む。

鮎の特徴は、魚なので当然カルシウムも多いですが、養殖アユの内蔵にはウナギに匹敵するビタミンA(レチノール)が含まれ、ビタミンE(α-トコフェロール)の含有量は魚介類の中ではぶっちぎりのトップです。また、天然アユの内蔵には大量のビタミンB12が含まれます。

寄生虫の心配があるので生食は薦められませんが、焼いて内臓ごと食べるとビタミンとミネラルをたっぷり摂ることができます。ビタミンA(レチノール)は、目の健康を支える作用、免疫力向上、感染症を予防する効果があります。

ビタミンB12は、神経細胞内の核酸の合成を行い精神を安定させる作用があります。また、悪性貧血や動脈硬化を予防します。若返りのビタミンと呼ばれるビタミンEには強い抗酸化作用があり、細胞の老化を予防する働きや、発がん抑制作用、心疾患・脳卒中を予防する効果があります。ちなみにビタミンA(レチノール)は養殖物の方が4倍多く、ビタミンB12は天然物の方が6倍多く含まれます。

養殖物は脂ののりがよいので天然物よりカロリーは高めになります。ちなみに飽和脂肪酸の量は、天然物内蔵焼き(100g中3.26mg)に対し養殖物内蔵焼きは(100g中16.39mg)であり、養殖物の方が5倍多く含まれています。しかし、鮎の内臓には血小板を凝集させる物質の生成を抑えて血液をサラサラにする作用や、血中の悪玉コレステロール(LDL)や中性脂肪を減らす働きがあるエイコサペンタエン酸(EPA)ドコサヘキサエン酸(DHA)が豊富に含まれています。

効果効能
免疫力向上、感染症の予防、眼精疲労の改善、老化防止、骨粗鬆症の予防、貧血の予防改善、血液サラサラ、動脈硬化の予防、精神安定、抗血栓作用。


注意点
アユには横川吸虫(よこがわきゅうちゅう)などの寄生虫がいるので焼いて食べる方が望ましい。(井戸水で養殖されたアユには寄生していません)

アユ(養殖、生)100gあたりの栄養成分表
水分 タンパク質 脂質 炭水化物 灰分 廃棄率
72.0g 17.8g 7.9g 0.6g 1.7g 50%
ビタミンA B1 B2 B6 B12 ナイアシン
レチノール βカロテン 0.15mg 0.14mg 0.28mg 2.6μg 3.5mg
55μg 0μg
葉酸 パントテン ビオチン C D
28μg 1.22mg 0μg 2mg 8μg
E K ナトリウム カリウム カルシウム
α β γ δ 0μg 55mg 360mg 250mg
5.0mg 0.1mg 0.1mg 0mg
Mg リン 亜鉛 マンガン ヨウ素
24mg 320mg 0.8mg 0.9mg 0.05mg 0mg 0μg
セレン クロム モリブデン 食物繊維 脂肪酸 コレステロール
0μg 0μg 0μg 水溶性 不溶性 飽和 一価 多価 110mg
0g 0g 2.44g 2.48g 1.40g



アユ(養殖、内蔵、焼き)100gあたりの栄養成分表
水分 タンパク質 脂質 炭水化物 灰分 廃棄率
31.5g 15.2g 52.3g 0.4g 0.6g 0%
ビタミンA B1 B2 B6 B12 ナイアシン
レチノール βカロテン 0.34mg 0.68mg 0.15mg 7.8μg 4.1mg
6000μg 0μg
葉酸 パントテン ビオチン C D
280μg 1.33mg 0μg 1mg 8.6μg
E K ナトリウム カリウム カルシウム
α β γ δ 16μg 100mg 270mg 130mg
23.5mg 0.4mg 0.4mg 0mg
Mg リン 亜鉛 マンガン ヨウ素
9mg 190mg 19mg 1.8mg 0.15mg 0.31mg 0μg
セレン クロム モリブデン 食物繊維 脂肪酸 コレステロール
0μg 0μg 0μg 水溶性 不溶性 飽和 一価 多価 260mg
0g 0g 16.39g 16.71g 10.53g