チェリモヤの栄養素と効果効能の解説

チェリモヤ




どんなもの?
チェリモヤは、アンデス地方原産のバンレイシ科バンレイシ属の植物およびその果実。チェリモヤはマンゴー、マンゴスチンとともに世界三大美果の一つで、果実はハート型でモスグリーン色のウロコ状の果皮におおわれています。白い果肉はなめらかで味は甘く少し酸味があります。

チェリモヤという名の由来は、ペルー語で「冷たい種子」を意味するチリムヤ(chiri muya)または「冷たい胸」を意味するチリモユ(chiri moyu)に由来します。また、冷やして食べるとアイスクリームのようなので「森のアイスクリーム」などと呼ばれることもあります。
チェリモヤ
カロリーは100gあたり・・・(生)78kcal

主な成分としては、水分、糖質、ビタミンA(βカロテン)、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、ナイアシン、パントテン酸)、ビタミンC、ビタミンE、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、リン、鉄、銅、亜鉛、食物繊維などを含みます。

チェリモヤの特徴は、糖質ビタミンCビタミンB6葉酸が豊富なことです。消化吸収のよいショ糖、果糖、ブドウ糖は病中病後の体力回復を助け、疲労からの回復を早めてくれる効果があります。ビタミンCの含有量は100gあたり34mgあり、これは温州ミカンとほぼ同じ量です。ビタミンCには抗酸化作用があり、有害な活性酸素から体を守ってくれる働きを始め、免疫力の向上、感染症の予防、肌トラブルの改善、生活習慣病の予防効果があります。

ビタミンB6と葉酸の含有量は果実類のなかではトップクラスです。ビタミンB6は皮膚や粘膜の健康を維持する作用や脂質の代謝を助け肝脂肪の蓄積を防ぐ働きがあります。葉酸はビタミンB12と協調し造血作用に関与することから貧血を予防する効果や、動脈硬化の危険因子であるホモシステインという悪玉アミノ酸が増えるのを防ぐ働きもあります。さらに葉酸はDNAやアミノ酸の合成にも関与することから、特に細胞分裂が活発な子供や妊婦に必要なビタミンとされ、妊娠中の女性は通常の2倍の葉酸を摂ることが国から推奨されています。

ミネラル類ではカリウムが100gあたり230mgと豊富です。カリウムは体内の余分なナトリウム(塩分)を尿とともに排泄してくれるので、高血圧の予防、動脈効果の予防に効果があります。また、水溶性と不溶性のバランスが良い食物繊維には、コレステロール調整作用、整腸作用がともに期待できます。

効果効能
疲労回復、感染症の予防、動脈硬化の予防、高血圧の予防、美肌効果、貧血の予防、整腸作用。


注意点
特になし。

チェリモヤ(生)100gあたりの栄養成分表
水分 タンパク質 脂質 炭水化物 灰分 廃棄率
78.1g 1.3g 0.3g 19.8g 0.5g 20%
ビタミンA B1 B2 B6 B12 ナイアシン
レチノール βカロテン 0.09mg 0.09mg 0.23mg 0μg 0.7mg
0μg 3μg
葉酸 パントテン ビオチン C D
90g 0.36mg 0μg 34mg 0μg
E K ナトリウム カリウム カルシウム
α β γ δ 0μg 8mg 230mg 9mg
0.2mg 0mg 0mg 0mg
Mg リン 亜鉛 マンガン ヨウ素
12mg 20mg 0.2mg 0.1mg 0.08mg 0.07mg 0μg
セレン クロム モリブデン 食物繊維 脂肪酸 コレステロール
0μg 0μg 0μg 水溶性 不溶性 飽和 一価 多価 0mg
0.8g 1.4g