フナの栄養素と効果効能の解説

フナ(鮒)



どんなもの?
フナ(鮒)は、コイ目コイ科フナ属の硬骨魚の総称。各地の淡水に生息し体長は10~40cmになる。銀鮒(ギンブナ)、金鮒(キンブナ)、大金鮒(オオキンブナ)、源五郎鮒(ゲンゴロウブナ)、似五郎鮒(ニゴロブナ)、長鮒(ナガブナ)などの種類に分けられます。マブナと呼ばれるのはギンブナとキンブナのことで、ゲンゴロウブナは別名でヘラブナと呼ばれています。

縄文時代の遺跡からフナの骨が発見されるなど食用の歴史は古い。戦時中などはコイと並ぶ貴重なタンパク源でしたが、近年は淡水魚独特の泥臭さや、新鮮な海産魚がどこでも手に入るようになったこともあり、食用としての需要は減っています。食べ方としては、洗い、塩焼き、煮付け、鮒ずし、小さなものを甘露煮などにします。

鮒(フナ)
カロリーは100gあたり・・・(生)101kcal、(水煮)112kcal、(甘露煮)272kcal

主な成分としては、タンパク質、脂質、ビタミンA(レチノール)、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ナイアシン、パントテン酸)、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、リン、鉄、銅、亜鉛などを含みます。

同じ淡水魚のコイと比べると脂質は1/4しかなく、タンパク質はコイを上回ります。このことからフナは低脂肪・低カロリー・高タンパク質な食材といえます。ビタミン類ではビタミンB1が100gあたり0.55mgと非常に豊富。これは魚類の中でトップの数値です。ビタミンB1は糖質をエネルギーに分解するときの補酵素となり、脳の中枢神経や手足の末梢神経の機能を正常に保つ働きがあります。ビタミンB1が不足すると、神経や脳への影響(食欲不振、肩こり、めまい、動悸、下肢のしびれ、イライラ)などの症状が現れ、疲れやすくなります。フナの豊富なビタミンB1はこれらを防ぐ効果があります。また、良質なタンパク質は、滋養強壮、疲労回復、筋肉強化、免疫力向上などに役立ちます。

ミネラル類では、貧血を予防する鉄や、味覚機能を正常に保ちインスリンの合成を促進する亜鉛が豊富です。

ビタミンB1は水に溶けやすい水溶性ビタミンなので、甘露煮にしてしまうとビタミンB1の含有量は大きく減ってしまいますが、その代わり骨ごと食べられるようになるのでカルシウムは100gあたり100mgから1200mgと12倍に増えます。甘露煮の豊富なカルシウムは骨粗しょう症の予防に役立ちます。ちなみにフナをご飯と一緒に漬け込み自然発酵させた「鮒寿司」も骨ごと食べられるのでカルシウムが豊富に摂れます。

効果効能
疲労回復、滋養強壮、免疫力向上、老化防止、貧血の予防、骨粗しょう症の予防。


注意点
天然物は寄生虫がいる恐れがあるので生食は避ける。また、フナにはビタミンB1を分解し生理活性を消失させるチアミナーゼという酵素が含まれますが、過熱すれば活性を失います。

ふな(生)100gあたりの栄養成分表
水分 タンパク質 脂質 炭水化物 灰分 廃棄率
78.0g 18.2g 2.5g 0.1g 1.2g 50%
ビタミンA B1 B2 B6 B12 ナイアシン
レチノール βカロテン 0.55mg 0.14mg 0.11mg 5.5μg 2.3mg
12μg 0μg
葉酸 パントテン ビオチン C D
14μg 0.69mg 0μg 1mg 4.0μg
E K ナトリウム カリウム カルシウム
α β γ δ 0μg 30mg 340mg 100mg
1.5mg 0mg 0mg 0mg
Mg リン 亜鉛 マンガン ヨウ素
23mg 160mg 1.5mg 1.9mg 0.04mg 0.02mg 0μg
セレン クロム モリブデン 食物繊維 脂肪酸 コレステロール
0μg 0μg 0μg 水溶性 不溶性 飽和 一価 多価 64mg
0g 0g 0.52g 0.72g 0.69g