行者にんにくの栄養素と効果効能の解説

行者にんにく



どんなもの?
行者にんにくは、北海道や東北など寒冷地の山間に自生しているユリ科ネギ属の多年草です。長さは20~30cm。名前の由来は、昔、修験道の行者が厳しい修行に耐えるために食べていたからという説と、これを食べると滋養がつきすぎて修行にならないからという説があります。別名でキトビロ、ヒトビロ、ヤマビル、アイヌねぎとも呼ばれています。

特徴としては、ニンニクとよく似た強いにおいと辛みがあります。北海道などで栽培もされていますが、生育期間が5年から7年と長いことから、希少な山菜として高値で取引されています。旬は4月~5月。
行者ニンニク

カロリーは100gあたり・・・(葉、生)34kcal

成分としては、水分が88.8%、ビタミンA(βカロテン)、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、ナイアシン、パントテン酸、)ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、リン、鉄、銅、亜鉛、食物繊維などを含みます。

免疫力向上や抗ストレス作用のあるビタミンCは100gあたり59mgとみかんの約2倍、抗酸化作用により老化の原因となる活性酸素の発生を抑えるβカロテンも100gあたり2000μgと豊富に含まれます。他には骨へのカルシウムの定着作用のあるビタミンKも豊富。

行者にんにくには、ビタミンB1の吸収を助け滋養強壮・疲労回復効果があると言われている硫化アリル(アリイン・アリシン)がニンニクの4倍、玉ねぎの10倍多く含まれています。アリインは人の体に入ると、アリイナーゼという酵素で加水分解され、アリシンという物質に変化し、内蔵脂肪の燃焼を促進したり、新陳代謝を活発にします。また、血液をサラサラにして血栓(けっせん)の生成を予防したり、血中コレステロールの増加を抑制する働きもあります。

効果効能
疲労回復、滋養強壮、動脈硬化の予防、生活習慣病の予防、免疫力向上、血行促進、冷え性の改善、がん予防。


注意点
行者にんにくは、硫化アリルが多く含まれるので一度に大量に食べると、胃を刺激して腹痛を起こすことがあります。また、有毒植物のイヌサフラン、スズランなどと葉の形が似ていることから、誤食による死亡事故が起きているので注意が必要です。自生している行者にんにくを採取する場合は、ニンニクのようなにおいがするので、においで判別可能です。

行者にんにく(葉、生)100gあたりの栄養成分表
水分 タンパク質 脂質 炭水化物 灰分 廃棄率
88.8g 3.5g 0.2g 6.6g 0.9g 10%
ビタミンA B1 B2 B6 B12 ナイアシン
レチノール βカロテン 0.10mg 0.16mg 0.15mg 0μg 0.8mg
0μg 2000μg
葉酸 パントテン ビオチン C D
85μg 0.39mg 0μg 59mg 0μg
E K ナトリウム カリウム カルシウム
α β γ δ 320μg 2mg 340mg 29mg
0.4mg 0.1mg 0.4mg 0mg
Mg リン 亜鉛 マンガン ヨウ素
22mg 30mg 1.4mg 0.4mg 0.16mg 0mg 0μg
セレン クロム モリブデン 食物繊維 脂肪酸 コレステロール
0μg 0μg 0μg 水溶性 不溶性 飽和 一価 多価 0mg
0.5g 2.8g