ひじきの栄養素と効果効能の解説

ひじき




どんなもの?
ヒジキは、ホンダワラ科ホンダワラ属の海藻の一種で、海岸近くの岩場に生息します。
ヒジキ

カロリーは100gあたり・・・(干しひじき)139kcal

成分としては、炭水化物、食物繊維、ビタミンA(βカロテン)、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ビオチン)、ビタミンE、ビタミンK、カルシウム、鉄、マグネシウム、ナトリウム、リン、亜鉛などを含みます。

ヒジキの特徴としては、カルシウム、ビタミンK、鉄、マグネシウム、ヨウ素、食物繊維が豊富なことです。ただ、ヒジキはたくさん食べるものではなく、また体への吸収率も違うので単純に比較するのもどうかと思いますが、数字だけならカルシウムは牛乳の約14倍あります。カルシウムは骨や歯の形成に関与するビタミンK、マグネシウムとともに丈夫な骨や歯を形成し、骨粗鬆症を予防します。

また、豊富な鉄(レバーの約11倍)は貧血の予防改善に役立ち、質量の約40%を占める食物繊維は、余分なコレステロールや腸内の老廃物を便と一緒に体外に排出してくれる作用があります。ヨウ素は子供の発育を促進したり、基礎代謝を高める作用、高血圧・動脈効果の予防効果がありますが、過剰に摂り過ぎると甲状腺腫、甲状腺機能不全、甲状腺中毒症などを引き起こすので注意も必要です。

効果効能
骨粗鬆症の予防、貧血の予防、動脈硬化の予防、整腸作用、便秘の改善。


注意点
ひじきの無機ヒ素問題
2004年7月にカナダ食品検査庁(CFIA)の報告を受けた英国食品規格庁(FSA)がヒジキを調査したところ、発ガンリスクが指摘されている「無機ヒ素」を多く含有していることが分かり、イギリス国民に対してヒジキを食べないように勧告を出しました。

厚生労働省は、日本人の海藻摂取量から割り出したヒジキの一日あたりの摂取量を約0.9gと試算。これはWHOが1988年に定めた無機ヒ素のPTWI(暫定的耐容週間摂取量)の15μg/kg体重/週を当てはめると、体重50Kgの人が毎日4.7gのヒジキを継続して食べないと超えることはないので、ヒジキを極端に多く摂取しなければ健康上のリスクが高まることはないとしています。

干しひじき100gあたりの栄養成分表
水分 タンパク質 脂質 炭水化物 灰分 廃棄率
13.6g 10.6g 1.3g 56.2g 18.3g 0%
ビタミンA B1 B2 B6 B12 ナイアシン
レチノール βカロテン 0.36mg 1.10mg 0.01mg 0μg 2.9mg
0μg 3300μg
葉酸 パントテン ビオチン C D
84μg 0.49mg 16.4μg 0mg 0μg
E K ナトリウム カリウム カルシウム
α β γ δ 320μg 1400mg 4400mg 1400mg
1.1mg 0mg 0mg 0mg
Mg リン 亜鉛 マンガン ヨウ素
620mg 100mg 55mg 1.8mg 0.18mg 1.72mg 4万7千μg
セレン クロム モリブデン 食物繊維 脂肪酸 コレステロール
5μg 24μg 15μg 43.3g 飽和 一価 多価 1mg
0.24g 0.15g 0.26g