クワイ(慈姑)の栄養素と効果効能の解説

くわい(慈姑)




どんなもの?
クワイは、中国原産のオモダカ科の水生多年草。日本には平安時代に渡来し江戸時代から盛んに栽培されていました。食用にするのは地下の塊根部で、その形が「芽(目)が出る」につながるため、縁起のよい野菜としてお節料理や祝いの席で親しまれています。ちなみに慈姑頭(くわいあたま)というのは、髪の毛をすべて後頭部で束ね、先を短く垂れ下げ、クワイの芽のようにしたものです。
くわい
カロリーは100gあたり・・・126kcal(塊根、生)、128kcal(塊根、茹で)

成分としては、炭水化物、タンパク質、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン)ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、リン、セレン、モリブデン、鉄、銅、亜鉛、食物繊維などを含みます。

くわいは約1/4が炭水化物なのでカロリーは高めですが、ミネラルが豊富に含まれます。なかでもカリウムの含有量は100gあたり600mgと多く、野菜類のなかで上位に位置します。

カリウムは体内の余分なナトリウム(塩分)を尿とともに排泄してくれるので、高血圧の予防改善に有効です。また、暑い時期に大量に汗をかくと、カリウムが汗とともに排泄されてしまうので低カリウム状態になります。そうなると食欲がなくなったり、疲れやすくなったりする、いわゆる夏バテの症状が現れます。クワイの豊富なカリウムは夏バテの改善にも効果があります。

ビタミン類は少なめですが、ビタミンB群のビオチンの含有量は野菜類の中ではトップクラスです。ビオチンは皮膚の健康を保つ作用があり、筋肉痛の緩和、疲労回復にも役立ちます。また、絶対量としては少ないですが、タンパク質も野菜類の中ではトップクラスです。

効果効能
高血圧の予防改善、疲労回復、夏バテの改善。


注意点
特に無し。

くわい(塊根、生)100gあたりの栄養成分表
水分 タンパク質 脂質 炭水化物 灰分 廃棄率
65.5g 6.3g 0.1g 26.6g 1.5g 20%
ビタミンA B1 B2 B6 B12 ナイアシン
レチノール βカロテン 0.12mg 0.07mg 0.34mg 0μg 1.9mg
0μg 0μg
葉酸 パントテン ビオチン C D
140μg 0.78mg 7.2μg 2mg 0μg
E K ナトリウム カリウム カルシウム
α β γ δ 1μg 3mg 600mg 5mg
3.0mg 0mg 0mg 0mg
Mg リン 亜鉛 マンガン ヨウ素
34mg 150mg 0.8mg 2.2mg 0.71mg 0.13mg 1μg
セレン クロム モリブデン 食物繊維 脂肪酸 コレステロール
1μg 0μg 4μg 水溶性 不溶性 飽和 一価 多価 0mg
0.6g 1.8g