桜えび
どんなもの?
桜えびは、サクラエビ科サクラエビ属の小型のエビ。体長は4cmほどになり、透明な体は左右に平たく赤い色素胞がある。体表には約160個の発光器官があるが、実際の発光は観察されていない。昼間は水深200~300mほどにいるが、夜になると水深20~50mぐらいまで浮上してくるので漁は夜に行われる。食べ方は、刺し身、釜揚げ、天ぷら、かき揚げ、軍艦巻き、お好み焼きの具材などさまざまに楽しめる。旬は4月~6月と10月~12月。
カロリーは100gあたり・・・(茹で)91kcal、(素干し)312kcal
主な成分としては、タンパク質、脂質、ビタミンA(レチノール、βカロテン)、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ナイアシン、パントテン酸)、ビタミンC、ビタミンE、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、リン、鉄、銅、亜鉛、キチン・キトサンなどを含みます。
エビは高タンパク低脂肪な食材ですが、桜えびは身も殻も内蔵も全部食べるので、脂肪は他のエビに比べ多くなります。ただ、多くなるとは言っても絶対的な量がもともと少ないので、カロリーは車エビや伊勢エビとほぼ同じです。他のエビ類との大きな違いは、丸ごと食べるのでミネラル類が3倍近くに増えることです。
特に注目なのはカルシウムの多さで、単純に100gあたりで比較すると牛乳の約6倍あります。ただ、カルシウムの吸収率は食品ごとに異なり、牛乳が約40~50%あるのに対し小魚類は約30%に吸収率が下がります。これを補正して計算すると、カルシウムは牛乳の4倍程度に下がるものの、それでも十分多いことが分かります。このことから桜えびは、骨粗しょう症の予防改善に最適な食材と言えます。
ビタミン類では、生体膜や血中リポタンパク質に多く含まれる不飽和脂肪酸の酸化を防いだり、細胞の老化を予防するビタミンEが多い。
また、丸ごと食べるメリットとして外殻に含まれるムコ多糖類(動物性食物繊維)のキチン・キトサンが摂れることがあげられます。キチン・キトサンには、血中の悪玉コレステロールを下げる作用、免疫活性作用、肥満防止、整腸作用などがあり、天然の赤い色素であるアスタキサンチンには強い抗酸化作用、老化や病気の原因となる活性酸素を抑える作用、眼精疲労を改善する効果があります。
効果効能
骨粗鬆症の予防改善、免疫力向上、疲労回復、老化防止、動脈硬化の予防、眼精疲労の改善、整腸作用。
注意点
甲殻類にアレルギーのある人は避ける。また、桜えびは塩分も多いので食べ過ぎには注意しましょう。
桜えび(茹で)100gあたりの栄養成分表
水分 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 灰分 | 廃棄率 |
75.6g | 18.2g | 1.5g | 0g | 4.7g | 0% |
ビタミンA | B1 | B2 | B6 | B12 | ナイアシン | |
レチノール | βカロテン | 0.10mg | 0.08mg | 0.09mg | 4.3μg | 1.1mg |
6μg | 3μg |
葉酸 | パントテン | ビオチン | C | D |
41μg | 0.37mg | 0μg | 0mg | 0μg |
E | K | ナトリウム | カリウム | カルシウム | |||
α | β | γ | δ | 0μg | 830mg | 250mg | 690mg |
2.8mg | 0mg | 0mg | 0mg |
Mg | リン | 鉄 | 亜鉛 | 銅 | マンガン | ヨウ素 |
92mg | 360mg | 0.5mg | 1.4mg | 2.05mg | 0.09mg | 0μg |
セレン | クロム | モリブデン | 食物繊維 | 脂肪酸 | コレステロール | |||
0μg | 0μg | 0μg | 水溶性 | 不溶性 | 飽和 | 一価 | 多価 | 230mg |
0g | 0g | 0.19g | 0.22g | 0.25g |