カニ(蟹)の栄養素と効果効能の解説

カニ(蟹)




どんなもの?
カニは、エビ目(十脚類)カニ亜目(短尾類)の甲殻類の総称。カニは非常に種類が多く、世界で6,000種、日本だけでも1,200種ほど確認されています。食用とされる代表的なカニとしては、ずわいがに、たらばがに、毛がに、がざみ、などがある。
カニカロリーは100gあたり・・・(ずわいがに、茹で)69kcal、(たらばがに、茹で)80kcal、(毛がに、茹で)83kcal

成分としては、良質なタンパク質、タウリン、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ナイアシン、パントテン酸)、ビタミンE、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、リン、鉄、亜鉛、などを含みます。

カニの特徴としては、高タンパク低脂肪で、ビタミンB2などビタミンB群が比較的豊富なことです。アルギニンなどを含む良質なタンパク質は、疲労回復、滋養強壮、免疫力向上に有効です。また、ビタミンB2は動脈硬化や心筋梗塞などの原因の一つとされる過酸化脂質を分解する作用や、脂質の代謝を促進することからダイエット効果も見込めます。(ビタミンB2はタラバガニには少なく、ずわいがにに多く含まれます) さらに、亜鉛の含有量も100gあたり3.1mgと多く、皮膚や粘膜の健康維持を助け、味覚機能を正常に保つ働きがあります。

カニに含まれるタウリン(アミノ酸の一種)には、血中の悪玉コレステロールを下げて善玉コレステロールを増やす作用、血圧を正常に保つ作用があります。

カニの外殻に含まれる不溶性食物繊維のキチン・キトサンには、血中の悪玉コレステロールを下げる作用や、免疫活性作用などが見込まれています。また、天然の赤い色素であるアスタキサンチンには強い抗酸化作用があり、老化や病気の原因となる活性酸素を抑える作用や眼精疲労を改善する効果があることから、どちらもサプリメントに利用されています。

効果効能
免疫力向上、疲労回復、滋養強壮、動脈硬化の予防、高血圧の予防、ダイエット、味覚機能を正常に保つ。

アスタキサンチン=眼精疲労の改善。


注意点
カニはアレルギー発生頻度が高く、加工食品への表示が義務付けられている食品です。

ズワイガニ(茹で)100gあたりの栄養成分表
水分 タンパク質 脂質 炭水化物 灰分 廃棄率
82.5g 15.0g 0.6g 0.1g 1.8g 55%
ビタミンA B1 B2 B6 B12 ナイアシン
レチノール βカロテン 0.21mg 0.57mg 0.11mg 7.2μg 6.1mg
0μg 0μg
葉酸 パントテン ビオチン C D
9μg 0.54mg 0μg 0mg 0μg
E K ナトリウム カリウム カルシウム
α β γ δ 0μg 240mg 240mg 120mg
2.6mg 0mg 0mg 0mg
Mg リン 亜鉛 マンガン ヨウ素
55mg 150mg 0.7mg 3.1mg 0.56mg 0.02mg 0μg
セレン クロム モリブデン 食物繊維 脂肪酸 コレステロール
0μg 0μg 0μg 水溶性 不溶性 飽和 一価 多価 61mg
0g 0g 0.05g 0.09g 0.19g