とんぶりの栄養素と効果効能の解説

とんぶり



どんなもの?
とんぶりは、ホウキギ(ホウキグサ)の種子。ホウキギはアカザ科ホウキギ属の一年草で日本には千年以上前に中国から渡来したといわれています。

秋(9月~10月)に実る小さな種子を茹でて果皮を除いたものが「とんぶり」と呼ばれ食用にされます。その色や歯ざわりがキャビアに似ていることから、「畑のキャビア」とか「ジャパニーズキャビア」とも呼ばれています。旬は秋ですが、真空パックや瓶詰にしたものが1年を通して食べられます。
トンブリ

カロリーは100gあたり・・・(茹で)90kcal

成分としては、タンパク質、炭水化物、脂質、ビタミンA(βカロテン)、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、ナイアシン、パントテン酸)ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、リン、鉄、銅、亜鉛、食物繊維などを含みます。

ビタミン・ミネラルのバランスは良く、抗酸化作用や免疫活性作用のあるビタミンA(βカロテン)は100g中に800μg含まれ、ビタミンEも野菜類の中では上位です。ビタミンEには活性酸素を無力化して細胞膜の脂質(不飽和脂肪酸)の過酸化を防ぐ抗酸化作用があるので、老化防止などに役立ちます。また、骨形成に不可欠なビタミンKも100g中120μgと比較的多く含まれます。

食物繊維は100g中7.1gと非常に豊富で、これは多いといわれるゴボウをも上回ります。とんぶりは不溶性食物繊維の比率が高いのが特徴で、不溶性食物繊維は大腸で水分を吸収して便のかさを増やし、腸壁を刺激して蠕動運動を促すので便秘の改善につながります。また、便が腸内の有害物質を外へ追い出す働きが水溶性食物繊維より強いので、大腸がんの予防に有効です。

とんぶりに含まれるサポニンには、体内での脂質の代謝を促進して、余分なコレステロールが血管壁に付着するのを防ぐ作用があり、スコパリアノシド(scoparianoside)類とコチアノシド(kochianoside)類には、小腸での糖の吸収を緩やかにし、血糖値の急激な上昇を抑える働きがあります。

脂質を構成する脂肪酸に関しては、多価不飽和脂肪酸のリノール酸が100gあたり1500mgと多く含まれます。リノール酸にはLDL(悪玉)コレステロールを下げる作用がありますが、HDL(善玉)コレステロールも同時に下げてしまうので、多く摂り過ぎないよう注意が必要です。また、量はわずかですが、動脈硬化や心疾患を予防するオメガ3系のα−リノレン酸も含まれています。

効果効能
免疫力向上、動脈硬化の予防、滋養強壮、老化防止、整腸作用、便秘の改善、大腸がんの予防、血糖値抑制作用、糖尿病の予防。


注意点
乾燥させたものは、地膚子(ちふし・じふし)と呼ばれ、利尿や強壮剤として漢方でも用いられるので、食べ過ぎには注意する。

トンブリ(茹で)100gあたりの栄養成分表
水分 タンパク質 脂質 炭水化物 灰分 廃棄率
76.7g 6.1g 3.5g 12.9g 0.8g 0%
ビタミンA B1 B2 B6 B12 ナイアシン
レチノール βカロテン 0.11mg 0.17mg 0.16mg 0μg 0.3mg
0μg 800μg
葉酸 パントテン ビオチン C D
100μg 0.48mg 0μg 1mg 0μg
E K ナトリウム カリウム カルシウム
α β γ δ 120μg 5mg 190mg 15mg
4.6mg 0.1mg 1.1mg 0mg
Mg リン 亜鉛 マンガン ヨウ素
74mg 170mg 2.8mg 1.4mg 0.25mg 0.78mg 0μg
セレン クロム モリブデン 食物繊維 脂肪酸 コレステロール
0μg 0μg 0μg 水溶性 不溶性 飽和 一価 多価 0mg
0.6g 6.5g 0.36g 0.50g 1.65g