カリウム(K)の効果効能の解説

カリウム(K)


カリウム(元素記号K、原子番号19) とは
・カリウム(Kalium)は、1807年にイギリスのハンフリー・デービーが発見した元素で英語名はポタシウム (Potassium)。

・カリウムの大部分は細胞内に存在し、ナトリウムとともに細胞膜の浸透圧を調整し、細胞内外の水分や物質の交換を調整しているミネラル。

・体内には体重の約0.2%(60kgの成人で約120 g)のカリウムが存在している。

・カリウムは植物にとっても不可欠な元素で、窒素、リン酸と並んで三大肥料と呼ばれている。



カリウムの摂取基準表
年齢 目安量
(mg/日)
目標量
(mg/日)
男性 女性 男性 女性
0~5月 400 400
6~11月 700 700
1~2歳 900 800
3~5歳 1100 1000
6~7歳 1300 1200 1800以上 1800以上
8~9歳 1600 1500 2000以上 2000以上
10~11歳 1900 1800 2200以上 2000以上
12~14歳 2400 2200 2600以上 2400以上
15~17歳 2800 2100 3000以上 2600以上
18~29歳 2500 2000 3000以上 2600以上
30~49歳 2500 2000 3000以上 2600以上
50~69歳 2500 2000 3000以上 2600以上
70歳以上 2500 2000 3000以上 2600以上
妊婦 初期 2000
中期 2000
末期 2000
授乳婦 2200
アメリカ高血圧合同委員会では、高血圧予防のために3500 mg/日を摂取することが望ましいとしている。

カリウムの効果効能
・高血圧の予防。(体内の余分なナトリウム(塩分)を尿とともに排泄してくれる)

・脳梗塞、脳出血の予防。

・低カリウム血症の予防、夏バテの防止。

・神経伝達や筋収縮の動きを正常に保つ。

・体内の酸性とアルカリ性のバランスを調整する。

・腎臓の老廃物の排泄を助ける。

・便秘の予防。


カリウムの多い食品 100gあたりmg
干しずいき、乾 10000
刻み昆布 8200
乾燥わかめ/板わかめ 7400
えながおにこんぶ/素干し 7300
まこんぶ/素干し 6100
がごめこんぶ/素干し 5700
りしりこんぶ/素干し 5300
ながこんぶ/素干し 5200
乾燥わかめ/素干し 5200
削り昆布 4800
いわのり/素干し 4500
ほしひじき 4400
ほそめこんぶ/素干し 4000
ベーキングパウダー 3900
まつも/素干し 3800
パセリ/乾 3600
インスタントコーヒー 3600
みついしこんぶ/素干し 3200
切干しだいこん 3200
あおさ/素干し 3200
干しわらび、乾 3200
あらめ/蒸し干し 3200
カリウムの多い野菜 100gあたりmg
干しずいき、乾 10000
切干しだいこん 3200
干しわらび、乾 3200
とうがらし/果実、乾 2800
きく/菊のり 2500
干しぜんまい/干し若芽、乾 2200
かんぴょう/乾 1800
ふだんそう/葉、生 1200
パセリ/葉、生 1000
よもぎ/葉、生 890
よめな/葉、生 800
とうがらし/果実、生 760
ふだんそう/葉、ゆで 760
ゆりね/りん茎、生 740
ふきのとう/花序、生 740
かぶ/漬物/根、皮むき 740
ほうれんそう/葉、生 690
ゆりね/りん茎、ゆで 690
とうがらし/葉・果実、油いため 690
おかひじき/茎葉、生 680
ザーサイ/漬物 680
すぐきな/葉、生 680
カリウムの多い果物 100gあたりmg
バナナ/乾 1300
あんず/乾 1300
りゅうがん/乾 1000
いちじく/乾 840
なつめ/乾 810
干しぶどう 740
アボカド/生 720
柿/干しがき 670
なつめやし/乾 550
ドリアン/生 510
プルーン/乾 480
梅干し/塩漬 440
バナナ/生 360
露地メロン、生 350
ピタヤ/生 350
温室メロン、生 340
アテモヤ/生 340
キウイフルーツ/生 290
すだち/果皮、生 290
まくわうり/生 280
三宝柑/砂じょう、生 280
パッションフルーツ/果汁 280

カリウムの不足
・カリウムが不足し、ナトリウムが増えすぎると水分が血管内に入り、高血圧や浮腫(むくみ)の原因となる。

・暑い時期に大量に汗をかくと、カリウムが汗とともに排泄されてしまうので低カリウム状態になり、いわゆる夏バテの症状が現れる。

・筋肉へのエネルギー補給が不足することで、筋力が低下し不整脈になりやすくなる。

カリウムの過剰摂取
・過剰摂取しても尿で排泄されるので問題ない。ただ、腎臓機能が低下している場合は、高カリウム血症を引き起こす恐れがある。