亜鉛(Zn)の効果効能の解説

亜鉛(Zn)


亜鉛(元素記号Zn、原子番号30) とは
・亜鉛は主として骨や肝臓、腎臓、筋肉に存在し、タンパク質やDNAやRNA合成、糖質の代謝、免疫機能全般に関わる酵素の構成成分となっているミネラル。

・生体内で200種以上の酵素反応に関与。

・味蕾細胞の新陳代謝に関与。

・体重70kgの成人で約2~3gの亜鉛が存在し、金属元素では鉄の次に多い。



亜鉛の摂取基準表
年齢 推奨量
(mg/日)
耐容上限量
(mg/日)
男性 女性 男性 女性
0~5月 *2 *2
6~11月 *3 *3
1~2歳 3 3
3~5歳 4 4
6~7歳 5 5
8~9歳 6 5
10~11歳 7 7
12~14歳 9 8
15~17歳 10 8
18~29歳 10 8 40 35
30~49歳 10 8 45 35
50~69歳 10 8 45 35
70歳以上 9 7 40 35
妊婦
(付加量)
初期 +2
中期 +2
末期 +2
授乳婦
(付加量)
+3
*は目安量

亜鉛の効果効能
・味覚を正常に保つ。

・有害物質の排出機能を高める。

・皮膚や粘膜の健康維持を助ける。

・生活習慣病を予防。

・ニキビの改善、拒食症の改善。

・インスリンの合成を促進する。


亜鉛が多く含まれる食品 100gあたりmg
かき/くん製油漬缶詰 25.4
小麦はいが 15.9
かき/養殖、水煮 14.5
かき/養殖、生 13.2
かつお/塩辛 11.8
あわび/水煮缶詰 10.4
パプリカ/粉 10.3
ぼら/からすみ 9.3
ビーフジャーキー 8.8
豚/スモークレバー 8.7
さば節 8.4
かたくちいわし/田作り 7.9
パン酵母、圧搾 7.8
種実/かぼちゃ/いり味付 7.7
ナチュラルチーズ/パルメザン 7.3
かたくちいわし/煮干し 7.2
鯉/養殖、内臓、生 7.0
ピュアココア 7.0
まいたけ/乾 6.9
豚/レバー/生 6.9
亜鉛が多く含まれる食品 100gあたりmg
種実/まつ/生 6.9
牛もも/皮下脂肪なし茹で 6.6
からし/粉 6.6
たたみいわし 6.6
牛もも/皮下脂肪なし焼き 6.4
牛/かたロース/赤肉、生 6.4
たらばがに/水煮缶詰 6.3
抹茶 6.3
たにし/生 6.2
干しわらび、乾 6.2
ほたてがい/貝柱/煮干し 6.1
いたやがい/養殖、生 6.1
種実/まつ/いり 6.0
種実/あさ/乾 6.0
やつめうなぎ/干しやつめ 5.9
ごま/いり 5.9
いかなご/煮干し 5.9
牛かたロース/脂身つき、生 5.8
アマランサス/玄穀 5.8
牛かたロース/皮下脂肪なし 5.8
亜鉛が多く含まれる食品 100gあたりmg
牛かたロース/赤肉、生 5.7
牛かた/赤肉、生 5.7
牛かたロース/赤肉、生 5.6
らいまめ/全粒、乾 5.5
ごま/むき 5.5
かわのり/素干し 5.5
ごま/乾 5.5
牛かた/赤肉、生 5.5
かずのこ/乾 5.4
カシューナッツ/フライ味 5.4
干しずいき、乾 5.4
するめ 5.4
ほや/生 5.3
牛かた皮下脂肪なし生 5.3
リブロース脂身つき焼き 5.3
凍り豆腐 5.2
まつも/素干し 5.2
わかさぎ/あめ煮 5.2
ほたるいか/くん製 5.2
リブロース/赤肉、生 5.2

亜鉛の不足
・味覚障害。

・免疫機能の低下。

・亜鉛欠乏性貧血。

・成長障害、食欲不振。

・男性の場合、精子数が減少するなどの性機能障害。

・女性の場合、生理不順。

*加工食品に多く含まれるリン酸塩は亜鉛の吸収を悪くする。

*カルシウムを多く含む食品との同時接摂取は亜鉛の吸収を悪くする。

*コーヒーとの同時接摂取も亜鉛の吸収を悪くする。

亜鉛の過剰摂取
・銅欠乏症。

・神経症状。

・免疫障害。

*通常の食生活で過剰摂取を心配する必要はないが、亜鉛には毒性もあるのでサプリメントでの多量摂取には注意が必要。100 mgの亜鉛サプリメントを毎日摂取するか、あるいは10年以上摂取した場合、前立腺がんのリスクが2倍になるという疫学調査結果がある。