ナタマメの効果効能と注意点の解説

ナタマメ(鉈豆・刀豆)


どんなもの?
ナタマメは、熱帯アジア原産のマメ科ナタマメ属の蔓性一年草。日本には江戸時代初頭に伝わり、鹿児島(薩摩)などで栽培されてきました。豆を食用とするほか、民間薬としても古くから用いられています。



有効成分としては、サポニン、ビタミンB群、鉄、亜鉛、マグネシウム、食物繊維、カナバニン、コンカナバリンA、ウレアーゼなどが含まれます。

鹿児島県・吉田地区では、ナタマメのことを「膿取り豆」と呼び、民間薬として用いられてきました。これはナタマメに含まれるアミノ酸の一種カナバニンの作用によるもので、膿のたまる病気である歯槽膿漏(歯周病)、歯周病に伴う口臭、蓄膿症、痔ろうを改善する効果があるとされます。

また、コンカナバリンAにはマウスによる実験でガン細胞の増殖を抑制する効果が報告されています。もう一つの有効成分であるウレアーゼは、尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解する酵素で、肝臓の機能を改善し、むくみの改善に効果があるとされています。

健康食品としてナタマメ茶のほか、ナタマメ歯磨などが市販されています。

効果効能
歯周病の改善、歯周病に伴う口臭予防、蓄膿症の改善、利尿作用、肝機能の改善、むくみの改善。

注意点
シロナタマメの種子には毒性がありませんが、ナタマメとタチナタマメの完熟種子には、アミグダリンなどの青酸配糖体が含まれ、シアン化水素(青酸)を発生させることもあるので食用にする場合は注意を要する。また、カナバニン、コンカナバリンAは有毒性アミノ酸に分類されるが、この毒性が巷で言われている有効成分ということになります。