リンゴ(林檎)
どんなもの?
リンゴは、中央アジア原産のバラ科の落葉高木に実る果実。日本には平安時代に中国から伝わったとされていますが、当時のリンゴは形が小さく酸味が強かったといわれています。現在、私達が食べている西洋リンゴは明治4年(1871)に日本に導入され、その後本格的に栽培されるようになりました。リンゴの品種は極めて多く、世界中で約1万5000種、日本だけでも約2000種あると言われています。
カロリーは100gあたり・・・(生)54kcal、中ぐらいのリンゴ1個で150kcal
成分としては、水分、糖質、ビタミンA(βカロテン)、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ビオチン)、ビタミンC、ビタミンE、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、銅、マンガン、食物繊維などを含みます。
リンゴはその色と重さから、いかにも栄養がありそうな果物ですが、実際は水分と炭水化物(糖質)がメインで、ビタミンの含有量は雀の涙ほどしかありません。ミネラル類もかなりお粗末です。その代わりに活性酸素を除去するポリフェノール(エピカテキン)や、クエン酸、リンゴ酸、カリウム、水溶性食物繊維のペクチンなどの有効成分を含みます。
エピカテキンには抗酸化作用があるので、動脈硬化など生活習慣病の予防に効果があり、量は多くないものの水溶性食物繊維のペクチンには、悪玉菌の増殖を抑え善玉菌を増やし腸内環境を改善する作用、脂質異常症の改善、血糖値抑制作用などがあります。また、カリウムは体内の余分なナトリウム(塩分)を尿とともに排泄してくれるので、高血圧の予防にもある程度効果があります。消化吸収のよいショ糖、果糖は疲労回復に有用です。
ポリフェノール(エピカテキン)やペクチンは果皮と皮下の部分に多いので、皮ごと食べたほうが効果的です。
中国の本草綱目(ほんぞうこうもく)には、リンゴは肺を潤し、食欲増進、酒酔いの解消、整腸などに効果があると記されてきます。
ちなみに11月5日は、語呂合わせで決められた「いい(11)りんご(5)の日」です。
効果効能
疲労回復、動脈硬化の予防、高血圧の予防、整腸作用、便秘の改善、利尿作用。
注意点
リンゴは一定の頻度でアレルギーを発症することから、加工食品への表示が奨励されています。
りんご(生)100gあたりの栄養成分表
水分 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 灰分 | 廃棄率 |
84.9g | 0.2g | 0.1g | 14.6g | 0.2g | 15% |
ビタミンA | B1 | B2 | B6 | B12 | ナイアシン | |
レチノール | βカロテン | 0.02mg | 0.01mg | 0.03mg | 0μg | 0.1mg |
0μg | 18μg |
葉酸 | パントテン | ビオチン | C | D |
5μg | 0.09mg | 0.6μg | 4mg | 0μg |
E | K | ナトリウム | カリウム | カルシウム | |||
α | β | γ | δ | 0μg | 0mg | 110mg | 3mg |
0.2mg | 0mg | 0mg | 0mg |
Mg | リン | 鉄 | 亜鉛 | 銅 | マンガン | ヨウ素 |
3mg | 10mg | 0mg | 0mg | 0.04mg | 0.03mg | 0μg |
セレン | クロム | モリブデン | 食物繊維 | 脂肪酸 | コレステロール | |||
0μg | 1μg | 00μg | 水溶性 | 不溶性 | 飽和 | 一価 | 多価 | 0mg |
0.3g | 1.2g | 0.01g | 0g | 0.02g |