アワビ(鮑)の栄養素と効果効能の解説

アワビ(鮑)




どんなもの?
アワビは、ミミガイ科アワビ属の殻長が10~20cmになる大型の巻貝。縄文時代の遺跡からアワビ殻が出土していることから、古くから食料とされていたことが伺われます。 現在、食用されているアワビは、クロアワビ(黒鮑)、メカイアワビ(女貝鮑)、エゾアワビ(蝦夷鮑)、マダカアワビ(真高鮑)の4種類。アワビは成長が遅いので高級食材ですが、特に高級なのがクロアワビとされる。旬は夏。
あわび

カロリーは100gあたり・・・(生)73kcal、(干し)273kcal

成分としては、タンパク質、ビタミンA(βカロテン)、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン)、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、リン、鉄、銅、亜鉛、セレン、クロム、モリブデン、ヨウ素などを含む。

アワビは、良質なタンパク質、ビタミンB群、各種ミネラルをバランスよく含むことから、疲労回復や滋養強壮効果が見込めます。また、豊富にふくまれる含硫アミノ酸の一種であるタウリンには、胆汁酸やインスリンの分泌促進作用、血圧を正常に保つ作用、血中の悪玉コレステロールを下げて善玉コレステロールを増やす作用、心筋の働きを正常に保つ作用などがあります。低カロリー、高タンパクな食材なのでダイエットにも適しているといえます。

アワビの雑学
・「磯の鮑の片思い」という言葉は、アワビが片貝(貝殻が一方だけの貝)なので、自分が相手を思うだけで、相手が自分のことを思ってくれない例え。

・室町時代、薄くのしたアワビの干物は神事や慶事に欠かせなかった。これが現在の熨斗(のし)と起源となっている。

効果効能
疲労回復、滋養強壮、肝機能の改善、高血圧の予防、動脈硬化の予防。


注意点
アワビは一定の頻度でアレルギーを発症することから、加工食品への表示が奨励されています。

アワビ(生)100gあたりの栄養成分表
水分 タンパク質 脂質 炭水化物 灰分 廃棄率
81.5g 12.7g 0.3g 4.0g 1.5g 55%
ビタミンA B1 B2 B6 B12 ナイアシン
レチノール βカロテン 0.10mg 0.09mg 0.02mg 0.4μg 1.0mg
0μg 17μg
葉酸 パントテン ビオチン C D
22μg 1.9mg 1.1μg 1mg 0μg
E K ナトリウム カリウム カルシウム
α β γ δ 23μg 330mg 200mg 20mg
0.5mg 0mg 0mg 0mg
Mg リン 亜鉛 マンガン ヨウ素
54mg 100mg 1.7mg 0.7mg 0.36mg 0.02mg 180μg
セレン クロム モリブデン 食物繊維 脂肪酸 コレステロール
7μg 5μg 13μg 水溶性 不溶性 飽和 一価 多価 97mg
0g 0g 0.04g 0.03g 0.04g