ドラゴンフルーツの栄養素と効果効能の解説

ドラゴンフルーツ




どんなもの?
ドラゴンフルーツ(dragon fruit)は、メキシコを中心とする中南米原産のサボテン科の果実。ドラゴンフルーツという名の由来は、果皮が龍のウロコのように見えるため、中国語で「火龍果」と記され、これが英語に訳されるときに「ドラゴンフルーツ」になったと言われています。別名:ピタヤ。ドラゴンフルーツの品種には、ホワイトピタヤ(下写真)、レッドピタヤ、イエローピタヤがあります。果肉はゼリー状で、味は甘味とさわやかな酸味があります。

ドラゴンフルーツ
カロリーは100gあたり・・・(生)50kcal

主な成分としては、水分、炭水化物、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、ナイアシン、パントテン酸)、ビタミンC、ビタミンE、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、リン、鉄、銅、亜鉛、食物繊維などを含みます。

ドラゴンフルーツは、水分と糖質が多く、消化吸収のよいショ糖、果糖、ブドウ糖は病中病後の体力回復を助け、疲労からの回復を早めてくれる効果があります。ビタミン類に目を向けるとビタミンCが100gあたり7mg含まれますが、果実類の中では平均以下で、その他のビタミンも含有量は多くありません。

ミネラル類では、カリウムが100gあたり350mgと豊富に含まれます。カリウムは体内の余分なナトリウム(塩分)を尿とともに排泄してくれるので高血圧の予防改善に役立ちます。また、暑い時期に大量に汗をかくと、カリウムが汗とともに排泄されてしまうので低カリウム状態になります。そうなると食欲がなくなったり、疲れやすくなったりする、いわゆる夏バテの症状が現れます。ドラゴンフルーツにに含まれるカリウムと豊富な水分は、体調を整え夏バテの改善にも効果があります。

また、果実類の中ではマグネシウムが100gあたり41mgと特異的に多いのも特徴と言えます。マグネシウムは、神経、筋肉の興奮の伝達に関与し、特にカルシウムとは密接に関与しています。マグネシウムはカルシウムの骨からの溶出を防いだり、ヒドロキシアパタイトの構成成分として骨の弾力性を維持してくれます。マグネシウムが不足すると、骨粗しょう症、高血圧、不整脈、虚血性心疾患、精神疾患、イライラなどが起こります。また、便秘薬の成分にマグネシウムが使われているように、便秘の予防改善にも役立ちますし、不溶性食物繊維も多い方なので相乗効果が期待できます。

赤い色素は「ベタシアニン」というポリフェノールの一種で、レッドピタヤの赤い果肉には抗酸化作用があります。

効果効能
疲労回復、夏バテ改善、高血圧の予防、骨粗鬆症の予防、整腸作用、便秘の予防改善、精神安定。


注意点
特になし。

ドラゴンフルーツ(生)100gあたりの栄養成分表
水分 タンパク質 脂質 炭水化物 灰分 廃棄率
85.7g 1.4g 0.3g 11.8g 0.8g 35%
ビタミンA B1 B2 B6 B12 ナイアシン
レチノール βカロテン 0.08mg 0.06mg 0.05mg 0μg 0.4mg
0μg 0μg
葉酸 パントテン ビオチン C D
44μg 0.53mg 0μg 7mg 0μg
E K ナトリウム カリウム カルシウム
α β γ δ 0μg 0mg 350mg 6mg
0.4mg 0mg 0.1mg 0mg
Mg リン 亜鉛 マンガン ヨウ素
41mg 29mg 0.3mg 0.3mg 0.03mg 0.09mg 0μg
セレン クロム モリブデン 食物繊維 脂肪酸 コレステロール
0μg 0μg 0μg 水溶性 不溶性 飽和 一価 多価 0mg
0.3g 1.6g