マンゴーの栄養素と効果効能の解説

マンゴー




どんなもの?
マンゴーは、熱帯アジア原産のウルシ科マンゴー属の常緑高木。最近、日本でも人気のトロピカルフルーツですが、歴史は古く4000年前からインドで栽培されていました。

現在、国内に流通するものの殆どは、メキシコ、フィリピン、タイなどからの輸入品ですが、沖縄や宮崎などでも栽培されています。またマンゴーは、チェリモア、マンゴスチンとともに世界三大美果の一つにも数えられています。ちなみに世界三大珍味は、フォアグラ、キャビア、トリュフ。三大穀物は、コメ、コムギ、トウモロコシです。
マンゴー
カロリーは100gあたり・・・(生)64kcal

主な成分としては、糖質、タンパク質、ビタミンA(βカロテン、βクリプトキサンチン)、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン)、ビタミンC、ビタミンE、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、リン、鉄、銅、亜鉛、食物繊維などを含みます。

マンゴーは飛び抜けて多い栄養素はありませんが、ビタミンA(βカロテン)、ビタミンEはいずれも果実類では上位に入り、ビタミンCも100gあたり20mg含まれます。最近、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEを合わせてビタミンACE(エース)などと言うこともありますが、マンゴーは果実類でこのバランスが一番すぐれています。いずれのビタミンにも病気や老化の原因となる活性酸素の発生を抑える作用、免疫活性作用、感染症の予防、生活習慣病の予防、老化防止、美肌効果、発がん抑制作用などが期待できます。

糖質も多めですが、消化吸収のよいショ糖、果糖、ブドウ糖は病中病後の体力回復を助け、疲労からの回復を早めてくれる効果があります。

ビタミンB群の葉酸の含有量も果実類では上位です。葉酸はビタミンB12と協調し造血作用に関与することから貧血を予防する効果や、動脈硬化の危険因子であるホモシステインという悪玉アミノ酸が増えるのを防ぐ働きもあります。さらに葉酸はDNAやアミノ酸の合成にも関与することから、特に細胞分裂が活発な子供や妊婦に必要なビタミンとされ、妊娠中の女性は通常の2倍の葉酸を摂ることが国から推奨されています。

効果効能
疲労回復、免疫力向上、感染症の予防、動脈硬化の予防、美肌効果、がん予防。


注意点
マンゴーはウルシ科の植物なので、ウルシオール類似物質(カルドール、マンゴール)にアレルギー反応を起こすことがあります。アレルゲンは果皮に多いものの、果肉にも若干含まれるので、ウルシやギンナンなどにアレルギーのある人は摂取に注意する。

マンゴー(生)100gあたりの栄養成分表
水分 タンパク質 脂質 炭水化物 灰分 廃棄率
82.0g 0.6g 0.1g 16.9g 0.4g 35%
ビタミンA B1 B2 B6 B12 ナイアシン
βカロテン βクリプト 0.04mg 0.06mg 0.13mg 0μg 0.7mg
619μg 9μg
葉酸 パントテン ビオチン C D
84μg 0.22mg 0.8μg 20mg 0μg
E K ナトリウム カリウム カルシウム
α β γ δ 0μg 1mg 170mg 15mg
1.8mg 0mg 0.1mg 0mg
Mg リン 亜鉛 マンガン ヨウ素
12mg 12mg 0.2mg 0.1mg 0.08mg 0.10mg 0μg
セレン クロム モリブデン 食物繊維 脂肪酸 コレステロール
0μg 0μg 0μg 水溶性 不溶性 飽和 一価 多価 0mg
0.6g 0.7g