ナマズの栄養素と効果効能の解説

ナマズ(鯰)




どんなもの?
ナマズは、ナマズ目ナマズ属ナマズ科の淡水産の硬骨魚。全長は約60cmに達し、頭部は扁平で口は大きく4本の長いくちひげがある。湖沼や河川の中・下流域に棲み夜行性。国産のマナマズ・イワトコナマズほか、米国原産のアメリカナマズ(チャネルキャットフィッシュ)が養殖されている。流通量が少なく日本では一般的な食材ではないが、身は淡白な白身で、フライや蒲焼きなどにすると美味しい。
なまず(鯰)
カロリーは100gあたり・・・(生)159kcak

主な成分としては、タンパク質、脂質、ビタミンA(レチノール)、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ナイアシン、パントテン酸)、ビタミンD、ビタミンE、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、リン、鉄、銅、亜鉛などを含みます。

タンパク質は、同じ淡水魚のコイやフナを上回り、脂質も100gあたり8.6gと適度にあります。ビタミン類では、ビタミンB1とビタミンEが豊富に含まれます。ビタミンB1は糖質をエネルギーに分解するときの補酵素となるので、疲労回復作用や脳の中枢神経や手足の末梢神経の機能を正常に保つ働きがあります。若返りのビタミンと言われるビタミンEには、生体膜や血中リポタンパク質に多く含まれる不飽和脂肪酸の酸化を防ぎ、細胞の老化を予防する作用があります。

ミネラル類で目を引くものはありませんが、脂質を構成する脂肪酸は一価不飽和脂肪酸のオレイン酸が36%を占めることから、LDL(悪玉)コレステロールの低下、動脈硬化の予防が期待できます。タイやベトナムではナマズはスタミナ食とされていますが、その根拠は良質なタンパク質と脂質、そしてビタミンB1の豊富さにありそうです。

効果効能
疲労回復、スタミナUP、免疫力向上、動脈硬化の予防、老化防止


注意点
天然物は有棘顎口虫などの寄生虫がいる恐れがあるので生食は避ける。

なまず(生)100gあたりの栄養成分表
水分 タンパク質 脂質 炭水化物 灰分 廃棄率
72.0g 18.4g 8.6g 0g 1.0g 55%
ビタミンA B1 B2 B6 B12 ナイアシン
レチノール βカロテン 0.33mg 0.10mg 0.16mg 2.3μg 1.8mg
70μg 0μg
葉酸 パントテン ビオチン C D
10μg 0.81mg 0μg 0mg 4.0μg
E K ナトリウム カリウム カルシウム
α β γ δ 0μg 46mg 320mg 18mg
6.3mg 0mg 0.1mg 0mg
Mg リン 亜鉛 マンガン ヨウ素
23mg 170mg 0.4mg 0.6mg 0.03mg 0.02mg 0μg
セレン クロム モリブデン 食物繊維 脂肪酸 コレステロール
0μg 0μg 0μg 水溶性 不溶性 飽和 一価 多価 73mg
0g 0g 1.76g 3.48g 1.75g