スズキ(鱸)の栄養素と効果効能の解説

スズキ(鱸)




どんなもの?
スズキはスズキ目スズキ科の海産の硬骨魚。体長は60cm~1mで日本各地の沿岸に棲息しています。成長とともに名前が変わる出世魚で、10cm前後をコッパ、25cm前後がセイゴ、40cm前後はフッコ、60cmを超えるとスズキと呼びます。

スズキは河口域や汽水域にも棲息するため、工場や家庭排水の影響を受けやすく、石油臭さなどから一時消費が減った時期がありました。しかし近年は水質の改善も進み、そのようなことは少なくなってきました。それでも内湾ものは市場ではあまり人気がありません。上質で淡白な白身は、刺身、洗い、塩焼き、天ぷら、ムニエル、カルパッチョ、鍋物など多様な調理法に合います。旬は夏から初秋。

すずき(鱸)
カロリーは100gあたり・・・(生)123kcal

主な成分としては、タンパク質、脂質、ビタミンA(レチノール)、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ナイアシン、パントテン酸)、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、リン、鉄、銅、亜鉛などを含みます。

スズキは高タンパク、低脂肪の典型的な白身魚です。良質なタンパク質には、体力向上、代謝活動の促進、免疫力を向上させる働きがあります。脂質は100gあたり4.2gと少な目ですが、高血圧を予防したり、LDL(悪玉)コレステロールの低下させる一価不飽和脂肪酸オレイン酸が100gあたり620mg含まれます。また、量は多くありませんが、血液サラサラ、抗血栓作用、認知症の予防改善効果があるオメガ3系のEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)もしっかり含まれています。

ビタミン類ではビタミンA(レチノール)とビタミンB6が比較的多く含まれます。レチノールには目の健康を支える作用、粘膜や肌の健康を保つ作用、生殖作用の維持、免疫力向上、感染症を予防する作用があります。ビタミンB6はアミノ酸代謝の補酵素として重要で、健康な皮膚、髪、歯をつくり、免疫機能を正常に保つ働きがあります。

ミネラル類ではカリウムが100gあたり370mgと多く、カリウムは体内の余分なナトリウム(塩分)を尿とともに排泄してくれるので、高血圧の予防改善に役立ちます。

効果効能
疲労回復、成長促進、免疫力向上、感染症の予防、動脈硬化の予防、高血圧の予防。


注意点
特になし。

すずき(生)100gあたりの栄養成分表
水分 タンパク質 脂質 炭水化物 灰分 廃棄率
74.8g 19.8g 4.2g 0g 1.2g 0%
ビタミンA B1 B2 B6 B12 ナイアシン
レチノール βカロテン 0.02mg 0.20mg 0.27mg 2.0μg 3.9mg
180μg 0μg
葉酸 パントテン ビオチン C D
8μg 0.93mg 0μg 3mg 10.0μg
E K ナトリウム カリウム カルシウム
α β γ δ 0μg 81mg 370mg 12mg
1.2mg 0mg 0mg 0mg
Mg リン 亜鉛 マンガン ヨウ素
29mg 210mg 0.2mg 0.5mg 0.02mg 0.01mg 0μg
セレン クロム モリブデン 食物繊維 脂肪酸 コレステロール
0μg 0μg 0μg 水溶性 不溶性 飽和 一価 多価 67mg
0g 0g 1.04g 1.20g 1.08g