タアサイ(搨菜)
どんなもの?
タアサイは、中国原産のアブラナ科の緑黄色野菜。葉はへら形で、つやがあります。日本には昭和初期に導入されたものの定着せず、現在流通しているものは再導入された改良種です。味はクセがないので、炒めもの、あえ物、漬物などいろいろな料理に利用可能。通年出回りますが旬は11月~3月の寒い時期。2月の収穫量が多いので、別名:如月菜(きさらぎな)とも呼ばれています。
カロリーは100gあたり・・・(葉、生)13kcal
主な成分としては、水分が94.3%、タンパク質、炭水化物、ビタミンA(βカロテン、βクリプトキサンチン)、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、ナイアシン、パントテン酸)、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、リン、鉄、亜鉛、銅、食物繊維などを含みます。
野菜類は基本的に低カロリーですが、タアサイはその中でも低い部類に入ります。低カロリーだとビタミン・ミネラルは期待できませんが、タアサイに関しては結構豊富に含まれています。中国野菜の中ではビタミンA(βカロテン)の含有量がいちばん多く、100gあたり2200μg含まれます。
体内でビタミンA(レチノール)に変換されるプロビタミンAのβカロテンは、抗酸化作用により病気や老化の原因となる活性酸素の発生を抑える作用、免疫活性作用、発がん抑制作用があります。ちなみにβカロテンの体内への吸収率はあまり高くありませんが、熱に強く、脂溶性のビタミンなので、油と一緒に調理すると吸収率が10倍近くアップします。中国野菜なので油との相性も良い。
その他では、ビタミンC、ビタミンK、カルシウム、カリウムが豊富です。ビタミンKには血液凝固作用のほか、骨粗しょう症の治療薬としても使われているように、骨にカルシウムを定着させる作用があるのでカルシウムとの相乗効果で骨粗しょう症の予防に役立ちます。カリウムは体内の余分なナトリウム(塩分)を尿とともに排泄してくれるので高血圧の予防改善に役立ちます。
タアサイにはアブラナ科に共通の成分である、グルコシノレートが含まれ、噛んだりすることで野菜の細胞内に含まれる分解酵素と混じりあい、抗がん作用のあるイソチオシアネートという物質に変化することから、がん予防効果も見込めます。
効果効能
免疫力向上、生活習慣病の予防、高血圧の予防、骨粗しょう症の予防、がん予防、ダイエット。
注意点
特になし。
タアサイ(葉、生)100gあたりの栄養成分表
水分 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 灰分 | 廃棄率 |
94.3g | 1.3g | 0.2g | 2.2g | 1.3g | 6% |
ビタミンA | B1 | B2 | B6 | B12 | ナイアシン | |
βカロテン | βクリプト | 0.05mg | 0.09mg | 0.12mg | 0μg | 0.9mg |
2200μg | 27μg |
葉酸 | パントテン | ビオチン | C | D |
65μg | 0.19mg | 0μg | 31mg | 0μg |
E | K | ナトリウム | カリウム | カルシウム | |||
α | β | γ | δ | 220μg | 29mg | 430mg | 120mg |
1.5mg | 0mg | 0mg | 0mg |
Mg | リン | 鉄 | 亜鉛 | 銅 | マンガン | ヨウ素 |
23mg | 46mg | 0.7mg | 0.5mg | 0.05mg | 0.38mg | 0μg |
セレン | クロム | モリブデン | 食物繊維 | 脂肪酸 | コレステロール | |||
0μg | 0μg | 0μg | 水溶性 | 不溶性 | 飽和 | 一価 | 多価 | 0mg |
0.2g | 1.7g | - | - | - |