とり貝の栄養素と効果効能の解説

とりがい(鳥貝)




どんなもの?
とり貝は、ザルガイ科トリガイ属の二枚貝。北海道を除く各地の内湾の砂泥地に生息し、殻高・殻長とも8~9センチメートル、貝殻はほぼ球形で40~50本の放射肋の上に殻皮が毛のように密生しています。名の由来は、足の形が鳥の頭部に似ているからとか、身が鳥肉に似ているからとか言われています。

貝類は牡蠣やアサリのように体全体を食べる貝と、ホタテやとり貝のように体の一部を食べる貝に分けられます。とり貝は一般的に足の部分だけを食べる貝です。開いた足を、刺身、酢の物、寿司ネタなどで食べます。シコシコした歯触りとほのかな甘みがあり、美味しい貝ですが、流通量が少ないので価格は高めです。

トリガイ
カロリーは100gあたり・・・(斧足、生)86kcal

主な成分としては、タンパク質、炭水化物、脂質、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12 、葉酸、ナイアシン、パントテン酸)、ビタミンC、ビタミンE、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、リン、鉄、銅、亜鉛などを含みます。

トリガイの良質なタンパク質は疲労回復や滋養強壮作用があり、炭水化物はそのほとんどがエネルギーに変わりやすいグリコーゲン(多糖類の一つ)なので、こちらも疲労からの回復を早めてくれる効果があります。さらにトリガイには含硫アミノ酸の一種であるタウリンも豊富に含まれます。タウリンには胆汁酸やインスリンの分泌促進作用、血圧を正常に保つ作用、血糖低下作用、肝機能の改善、血中の悪玉コレステロールを下げて善玉コレステロールを増やす作用、心筋の働きを正常に保つ作用などがあります。

ビタミン・ミネラル類に目を向けると、特段多いものはありませんが、貧血の予防改善や体温保持に役立つヘム鉄が100gあたり2.9mgと比較的豊富に含まれます。

効果効能
疲労回復、滋養強壮、免疫力向上、動脈硬化の予防改善、高血圧の予防改善、貧血の予防改善、血糖値の調整、肝機能の改善。


注意点
特になし。

とり貝(斧足、生)100gあたりの栄養成分表
水分 タンパク質 脂質 炭水化物 灰分 廃棄率
78.6g 12.9g 0.3g 6.9g 1.3g 0%
ビタミンA B1 B2 B6 B12 ナイアシン
レチノール βカロテン 0.16mg 0.06mg 0.04mg 10.1μg 1.7mg
0μg 0μg
葉酸 パントテン ビオチン C D
18μg 1.10mg 0μg 1mg 0μg
E K ナトリウム カリウム カルシウム
α β γ δ 0μg 100mg 150mg 19mg
1.2mg 0mg 0mg 0mg
Mg リン 亜鉛 マンガン ヨウ素
43mg 120mg 2.9mg 1.6mg 0.05mg 0.11mg 0μg
セレン クロム モリブデン 食物繊維 脂肪酸 コレステロール
0μg 0μg 0μg 水溶性 不溶性 飽和 一価 多価 22mg
0g 0g 0.04g 0.02g 0.02g