ウドの栄養素と効果効能の解説

ウド(独活)




どんなもの?
ウドは、日本原産のウコギ科タラノキ属の多年草。独特の香りとほろ苦さがあり、シャキシャキとした歯ざわりが楽しめます。従来は暗所で軟白栽培したものを「うど」、山野に自生するものを「山うど」と呼び区別していましたが、現在では露地盛り土栽培で上部を緑化させたものも「山うど」と呼ばれています。自生種の「山うど」が流通することは少ない。あえ物、サラダ、天ぷらなどで食べる。

「独活の大木(うどのたいぼく)」とは、ウドは2~3メートルの大きさに育つが、柔らかくて役に立たないことから、身体ばかり大きく、役に立たない人のたとえで使われます。他にも「独活の大木柱にならぬ」・・・大きいばかりで折れやすく使い物にならない。「独活の煮え太り」・・・独活のようなまずい物ほど煮ると量が増える。「九月の独活」・・・季節外れに出荷される食べ物。どれもあまり良い意味で使われることわざではありませんね。ちなみに独活は木ではなく草です。

ウド・ヤマウド
カロリーは100gあたり・・・うど(茎、生)18kcal、山うど(茎、生)19kcal

主な成分としては、水分、炭水化物、タンパク質、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン)、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、リン、鉄、銅、亜鉛、食物繊維などを含みます。

ウド、山ウドとも栄養価的にはほぼ同じです。水分が約94%、タンパク質が約1%、炭水化物が4.3%、ビタミン類はビタミンB群、ビタミンCなどを含むがどれも微量です。ミネラル類はカリウムがそこそこあるものの、こちらも総じて微量で効能が期待できるようなものはありません。ただ、ウドの香り成分であるジテルペンアルデヒドには、血液循環をよくして体を温める作用があるので、冷え性の改善などに有用です。また、食物繊維はほとんど不溶性なので、大腸で水分を吸収して便のかさを増やし、腸壁を刺激して蠕動運動を促したり、腸内の有害物質を排出する作用があります。低カロリーで比較的量も多く食べられる山菜・野菜なので、ダイエットにもお勧めです。

漢方生薬の独活(どっかつ)は、ウドの根を乾燥させたもので、発汗作用、解熱作用、鎮静作用などがあるとされます。

効果効能
ダイエット、整腸作用、冷え性の改善。


注意点
特になし。

うど(茎、生)100gあたりの栄養成分表
水分 タンパク質 脂質 炭水化物 灰分 廃棄率
94.4g 0.8g 0.1g 4.3g 0.4g 35%
ビタミンA B1 B2 B6 B12 ナイアシン
レチノール βカロテン 0.02mg 0.01mg 0.04mg 0μg 0.5mg
0μg 0μg
葉酸 パントテン ビオチン C D
19μg 0.12mg 0.5μg 4mg 0μg
E K ナトリウム カリウム カルシウム
α β γ δ 2μg 0mg 220mg 7mg
0.2mg 0mg 0mg 0mg
Mg リン 亜鉛 マンガン ヨウ素
9mg 25mg 0.2mg 0.1mg 0.05mg 0.04mg 0μg
セレン クロム モリブデン 食物繊維 脂肪酸 コレステロール
0μg 0μg 0μg 水溶性 不溶性 飽和 一価 多価 0mg
0.3g 1.1g



山うど(茎、生)100gあたりの栄養成分表
水分 タンパク質 脂質 炭水化物 灰分 廃棄率
93.9g 1.1g 0.1g 4.3g 0.6g 35%
ビタミンA B1 B2 B6 B12 ナイアシン
レチノール βカロテン 0.03mg 0.02mg 0.05mg 0μg 0.5mg
0μg 2μg
葉酸 パントテン ビオチン C D
20μg 0.13mg 0μg 5mg 0μg
E K ナトリウム カリウム カルシウム
α β γ δ 3μg 1mg 270mg 11mg
0.2mg 0mg 0mg 0mg
Mg リン 亜鉛 マンガン ヨウ素
13mg 31mg 0.3mg 0.2mg 0.06mg 0.09mg 0μg
セレン クロム モリブデン 食物繊維 脂肪酸 コレステロール
0μg 0μg 0μg 水溶性 不溶性 飽和 一価 多価 0mg
0.3g 1.5g