ぎんなん(銀杏)の栄養素と効果効能の解説

ぎんなん(銀杏)




どんなもの?
イチョウは高さ20~30mになる中国原産の落葉高木で、ギンナンはそのイチョウの種子。独特のほろ苦さと、もっちりとした食感が特徴の秋の味覚です。
ぎんなん

カロリーは100gあたり・・・(生)187kcal、(茹で)166kcal

成分としては、ビタミンA(βカロテン)、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、ナイアシン、パントテン酸)、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、リン、セレン、クロム、鉄、亜鉛、食物繊維などを含みます。

銀杏の特徴は、ビタミン・ミネラルをバランスよく含み糖質も豊富なこと。糖質は即効性のエネルギー源となり、病中病後の体力回復に役立ち疲労からの回復も早めてくれます。βカロテンやビタミンCは豊富とは言えませんが、それなりに含まれているので免疫力を高め、風邪などの感染症予防に一役買います。

また、銀杏にはビタミンB1が100gあたり0.28mgと豊富に含まれています。ビタミンB1は糖質のエネルギー代謝を助け、脳の中枢神経や手足の末梢神経の機能を正常に保つ働きがあります。これにより、疲労回復、食欲不振、肩こり、めまい、動悸、下肢のしびれ、イライラなどの解消などが見込めます。ミネラル類ではカリウムが100gあたり700mgと豊富です。カリウムは体内の余分なナトリウム(塩分)を尿とともに排泄してくれるので、高血圧の予防やむくみの改善に有効です。

イチョウの葉にもさまざまな効能があり、健康食品として市販されています。

効果効能
体力回復、疲労回復、感染症の予防、肩こりの改善、高血圧の予防、むくみの改善。


注意点
・ギンナンの果皮に含まれるビロボールが原因でアレルギー性皮膚炎を起こすことがあります。

・ギンナンにはメチルピリドキシンが含まれ、一度に多く食べると、嘔吐・下痢・呼吸困難・痙攣などを起こすことがあります。 大人の場合は相当大量に食べなければ大丈夫だが、5歳未満の子供は10粒程度で中毒を起こすこともあるので食べさせないほうがよい。

・メチルピリドキシンはビタミンB6の作用を阻害するので、ギンナンを食べ過ぎるとビタミンB6欠乏症状を引き起こすことが知られています。

ぎんなん(生)100gあたりの栄養成分表
水分 タンパク質 脂質 炭水化物 灰分 廃棄率
53.6g 4.7g 1.7g 38.5g 1.5g 25%
ビタミンA B1 B2 B6 B12 ナイアシン
レチノール βカロテン 0.28mg 0.08mg 0.08mg 0μg 1.2mg
0μg 0μg
葉酸 パントテン ビオチン C D
49μg 1.38mg 0μg 23mg 0μg
E K ナトリウム カリウム カルシウム
α β γ δ 3μg 1mg 700mg 5mg
2.8mg 0.1mg 0.7mg 0mg
Mg リン 亜鉛 マンガン ヨウ素
53mg 120mg 1.0mg 0.4mg 0.27mg 0.29mg 0μg
セレン クロム モリブデン 食物繊維 脂肪酸 コレステロール
0μg 0μg 0μg 水溶性 不溶性 飽和 一価 多価 0mg
0.3g 1.5g 0.14g 0.34g 0.37g